花火写真の撮り方講座

花火写真の撮り方講座〜第1回 撮影の準備〜

おはこんばんちは、おーわ(@mof_mof08)です。

日本各地では年間を通じてたくさんの花火が打ち上がります。

そんな美しい花火をぜひとも写真撮影してみたいという方もたくさんいらっしゃるかと思う一方で…

  • なんだかすごく難しそう
  • 思ったような綺麗な写真が撮影できない

と感じている方も少なからずいらっしゃるかなと思います。

今回はそんな美しく魅力あふれる花火の撮り方について、全4回の講座形式でお届けしていきます。

第1回は花火写真の撮影における心得、必要な機材やあると便利な持ち物、撮影場所の選び方といった、撮影に欠かせない準備の部分について紹介してまいります。

花火写真の撮影=伝えること

まずは花火写真を撮るにあたり、心得ておきたいこととしては以下の3つとなります。

  • 花火写真を撮る目的を定める
  • 花火について知る
  • 花火を楽しむ

鉄道写真家 中井精也さんの「カメラは魔法の小箱です」という書籍の冒頭で触れているように、写真を撮る大きな目的は「伝えること」に他なりません。

写真を通じて伝えるということは、自分自身が花火に対する知識(花火の種類や大会の歴史など)をある程度は持っている必要があります。

花火写真の撮影にはテクニックや経験も必要になりますが、花火を知ること、そして何よりも花火が好きだという気持ちが大切です。

花火写真を撮る目的を定める

まずはなぜ花火の写真を撮りたいのか?という目的を考えていきましょう。

先述でも触れたように、花火写真を撮影する最大のミッションは「伝えること」になりますが、この部分がしっかりとしているか否かで写真の完成度に大きな差が生じます。

例えば「花火の美しさを伝えたい」と「花火のある景色の美しさを伝えたい」では、撮影にあたってのアプローチが異なってきます。

花火の写真を通じて伝えたいことは人によって様々あるかと思いますが、まずはなぜ花火の写真を撮りたいのかという点を定めることをおすすめします。

花火を知る

2つ目のポイントとしては花火について知るという点が挙げられます。

具体的には以下の点が挙げられます。

  • 花火の大きさ・打ち上げ幅
  • 花火大会の趣旨・歴史
  • 担当煙火店の特徴

花火の大きさや打ち上げ幅といった部分は必要となるカメラやレンズ選びに影響してきますし、花火大会の趣旨や歴史を知ることはロケーションを選定をする上で重要なカギとなってきます。

日本で見られる花火の大きさってどのぐらい?号数別にまとめてみたおはこんばんちは、おーわ(@mof_mof08)です。 花火大会へ行った際、「5号玉」「10号玉(尺玉)」などという言葉を耳にした...

あまり知られていないかもしれませんが、打ち上げを担当する煙火店さんによって花火の特色や品質、打ち上げ方が大きく異なり、カメラの設定(主に絞り)やシャッターを切るタイミングに影響してきます。

花火を「写す」というだけであれば最低限の機材とテクニックさえ備わっていれば割と簡単にできてしまいますが、より伝わる花火写真を「撮る」のであれば花火に関する知識を備えておきましょう。

花火を楽しむ

そして、何より大切なことは花火を楽しむこと…これに尽きるんじゃないかなと思います。

冒頭で写真撮影の目的は「伝えること」だとお伝えしましたが、写真を通じて何かを伝えるためにはそれ相応の知識が必要になってきます。

花火のことを知るためには当然ながら勉強をする必要がありますが、まずはたくさんの花火をながめてみること、そして楽しむことが学ぶきっかけにつながっていきます。

良い写真の基盤はその被写体に対する愛情と知識…まずは花火を愛で、楽しむことを大切にしていただければなと思う次第です。(私見ですが、写真が上手いなーと感じる方はその被写体や場所を愛でていると感じています)

撮影機材を揃える

花火写真の撮影にあたってはいくつかの機材が必要になります。

ここでは撮影で必要となる機材(4点)とあると便利な機材・持ち物(6点)に分けて紹介していきます。

撮影に必要な機材

花火写真の撮影で必要になる機材は以下の4点となります。

  • カメラ(要バルブ撮影対応)
  • 交換レンズ(一眼カメラの場合)
  • 三脚
  • レリーズ

花火は打ち上げタイミングや打ち上がってから消えるまでのタイミングがまちまちなため、バルブ(Bulb)という特殊な長時間露光を使用することになります。

そのため、カメラについては最低限の条件としてバルブ撮影とレリーズに対応した機種を選ぶようにしましょう。

※カメラの選び方については以下の記事も参考にしてみてください

おすすめは?花火写真の撮影に使うカメラを選ぶ6つのポイント皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 カメラを選ぶにあたり、主にどのようなシーンで使うかというのがポイン...

また、シャッタースピードが数秒~数十秒単位の長時間露光になるがゆえ、手持ち撮影は極めて困難なため三脚も忘れずに用意しておきましょう。

※三脚の選び方については以下の記事も参考にしてみてください

おすすめの構成は?花火写真の撮影で使う三脚の選び方皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 花火撮影は長時間露光による撮影となるため、特殊な撮影をする場合を除...

花火のような長時間露光による撮影ではカメラのシャッターボタンを使うとその振動で写真がブレる可能性が出てくるので、レリーズも忘れずに用意しましょう。

お使いのカメラにもよりますが、ケーブルレリーズの利用が個人的におすすめです。(ワイヤレスの場合、通信状況によってはシャッターを切った際にラグが出ることがあります)

最後にレンズについてですが

  • 必ずしも希望通りの場所から撮影できるとは限らない
  • いったん決めた場所から移動しにくい

という点から、焦点距離にある程度の融通が利くズームレンズの利用がおすすめです。

焦点距離については撮影場所によって大きく変わってきますが、目安としては

  • メイン会場内で撮影:広角(超広角)ズームレンズ
  • メイン会場外:標準~望遠ズーム

あたりがおすすめです。

焦点距離や開放F値は?花火写真の撮影にはどんな交換レンズがおすすめか皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラを使っての花火写真の撮影を行う...

ということで、花火写真の撮影では少なくともバルブ撮影に対応したカメラ、撮影場所に適した焦点距離を持つズームレンズ、三脚、レリーズの4点を用意しましょう。

撮影にあると便利な機材・持ち物

必須ではありませんが、花火写真の撮影においては以下の機材もあると便利です。

  • NDフィルター
  • レンズヒーター
  • 予備のバッテリー
  • 予備のメモリーカード
  • 折り畳み椅子
  • 踏み台(特に背丈の高い三脚を使う場合)

NDフィルターはカメラへ入ってくる光を減らすのに役立つ機材で、白飛びや回折現象による画質低下を防ぐ際に効果的です。

※NDフィルターの選び方は以下の記事も参考にしてみてください

おすすめは?花火撮影に適したNDフィルターの選び方皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@mof_mof08)です。 花火写真の撮影で厄介な白飛びを防止する方法の一つとして、NDフィル...

レンズヒーターはレンズ前玉の曇り防止として役立つアイテムで、特に気温が低く湿度の高くなりやすい春や秋の花火撮影では携行しておくことをおすすめします。

予備のバッテリーやメモリーカードは撮影時の電池切れや予期せぬトラブル対策として用意しておくと安心です。

折り畳み椅子や踏み台も必要に応じて用意しておきましょう。(会場によっては利用できない場合もあるので注意)

これらの持ち物は必須ではありませんが、撮影をより良いものにするためにあると便利ですので必要に応じて用意しておきましょう。

撮影場所を選ぶ

撮影場所を選ぶにあたってのポイントとしては以下の4つとなります。

  • 三脚の利用可否を調べる
  • 風向きを考慮する
  • 花火の正面を選ぶ
  • マナーに留意する

花火写真が綺麗に撮れるか否かはおよそ7割程度が準備の段階で決まるといっても過言ではありません。

特に撮影する場所については非常に重要になってきますので、事前にしっかりと検討しておくことをおススメします。

三脚の利用可否を調べる

まずは撮影を予定している場所で三脚が利用できるか否かを確認しておきましょう。

先述のように、花火写真の撮影においてはブレを防ぐため三脚が必要不可欠になります。

しかしながら、花火大会によっては三脚の利用が制限もしくは禁止されているところがあります。

特にメイン会場内で撮影される予定の方は、公式ページなどで忘れずに確認するようにしましょう。

風向きを考慮する

花火写真を綺麗に撮影するにあたっては風向きを考慮した場所選びが重要になってきます。

花火は風の影響を大きく受ける被写体で、撮影者の立ち位置によって写真の撮れ具合が大きく変わってきます。

実際に風上(追い風)と風下(向かい風)で撮影した写真を比較するとイメージしやすいかと思います。

花火の写真を風上(追い風)で撮影したときの例花火の写真を風上(追い風)で撮影したときの例
花火の写真を風下(向かい風)で撮影したときの例花火の写真を風下(向かい風)で撮影したときの例

風上で撮影した写真は煙が少なくクリアなのに対し、風下(向かい風)で撮影した写真は煙まみれで花火が非常に見えにくくなっていることが見て取れます。

花火の写真を綺麗に撮るのであれば、可能な限り花火に対して風上(追い風)となるような位置を選ぶようにしましょう。

海上で打ち上がる花火など、花火によっては観覧できる場所が一定方向に限られる場合は風向きの影響を回避しにくいこともあります。

また、風量も花火写真の撮影において重要な要素となりますが、風向きとは異なり撮影者の立ち位置でコントロールできるものではないためほぼ運ゲーとなります。

花火の正面を選ぶ

綺麗に花火写真を撮影するためには花火の打ち上げ場所に対して正面に近い場所を選ぶようにしましょう。

花火はどこから見ても綺麗に見えるという話がありますが、それは単発の花火に限った話…特にスターマインといった幅の広い花火については角度によって見え方が大きく変わってきます。

実際に花火の筒に対して正面で撮影した場合と、斜めから撮影した場合で見え方が大きく異なります。

花火を正面から撮影した場合の例花火(スターマイン)を正面から撮影した場合の例
花火を斜め横から撮影した場合の例花火(スターマイン)を斜め横から撮影した場合の例

花火を正面から撮影した写真は広さがしっかり見て取れるのに対し、斜めもしくは横から撮影した写真は花火が歪な形になっていることが見て取れます。

多くの花火大会で見せ場でもあるスターマインを綺麗に撮影するのであれば、なるべく花火に対して正面となる場所を選ぶようにしましょう。

マナーに留意する

撮影場所を選ぶにあたっては、最低限のマナーには留意するようにしましょう。

  • 立ち入り禁止区域には入らない
  • 私有地への無断侵入はしない
  • 必要以上のスペースを確保しない

花火大会は主催者や花火師さん、さらには近隣住民の協力のもとで成り立っています。

マナーを破ることで花火大会の安全かつスムーズな進行を妨げる原因ともなり、場合によっては開催の中止や今後の運営にも大きな影響をもたらす可能性も十分にあり得ます。

良い写真を撮りたいという気持ちは十分に分かりますが、あくまでも主催者や花火師の方々によって創り出される芸術を撮らせていただくという姿勢を忘れないようにしましょう。

まとめ

花火写真の撮影における準備編ということで、撮影における心得、必要な機材や便利な持ち物、撮影場所の選び方を紹介してまいりました。

改めてざっくりまとめると以下の通りとなります。

  • 花火の写真を通じて何を伝えるかをしっかりと持つ
  • 撮影には少なくともバルブ撮影に対応したカメラ、三脚、レリーズが必要
  • 風向きと花火の打ち上げ場所を考慮して撮影場所を決める(他の観覧客に最大限配慮すること)

花火写真の撮影が上手くいくか否かは7割ほどが準備の段階で決まってきますので、しっかりと準備を整えた上で撮影に挑みましょう。

第2回はカメラの基本的なセッティングおよび設定について解説いたします。

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